最後のエイドを出てすぐに左折するとジュ・プラーヌ峠への登りが始まります。11.6km、平均斜度8.5%、標高1691m。超級山岳です。事前に日本でコースの予習?をしていた時、この数字を見て最初に思ったのが、大川原高原とほぼ同じという事でした。98km走って峠2つ越えてきて、最後に大川原か。。。
この時点で制限時間はかなり余裕があったので“2時間で登ればいいや。。。”って感じだったのですが、まさか・・・
登りの始まりを知らせる看板を左折すると、いきなり10%を超える激坂がお出迎えしてくれます。痙攣する脚の痛みをこらえながらダンシングで登りますが、前方を走るやまさんの姿はどんどん遠くなる一方。これが11km続いたらどうしよう。。。なんて事考えながら牛歩の如くゆっくりと登ります。さすがに10%超えが11kmは続く訳はなく、2kmほど登ると少し緩くなります。それでもまだまだ激坂ですが・・・
周りを見ると自転車を押している方が多数。木陰で休憩する人、ぐったりとしている人などなど。。。
んっ?どこかで見た情景。10年前のエタップでも最後の峠ラルプデュエズで同じ情景をみました。10年前の悪夢が甦りましたが、今回は十分すぎるくらい補給しているのでハンガーノックはないでしょう。。。笑
脚攣りは既にピークに達しており、私も10年前のように降りて自転車押そうかと思いましたが、やはり押したくはないですよね。休憩しながらでも乗って登りたいです。
2、3分の休憩の後、峠を目指して再出発。そして残り6kmほどの場所でこの日最大の脚攣り、両太股の表裏とも攣りました。自転車停めてペダルは外せたものの、脚の筋肉が硬直して動かず自転車から降りる事が出来ません。。。何分くらいでしょうか。。。ようやく脚が動かせるようになったので自転車から降りてしゃがみこみます。さてどうしたものか。。。このまま30分くらい休む?それとも押して登る?思案した結果、無理をせずに1km乗って数分休む。これが一番効率良いのでは?という結論に。。。
結局ここから峠までは残りの距離表示の看板毎に木陰を探して休憩し、1、2分ストレッチなどしながら休憩。これの繰り返しでした。
そんな悲惨な状態で登っている私に沿道のおばさん、おじさんから“水掛け”のサービス。首筋に掛けてもらいましたが、生き返るような気持ち良さ。ちょっと元気が出てきました。それでも1km毎に休憩ですが。。。笑
登る前は“2時間で登れば・・・”と半分冗談で思ってましたが、実際には1時間50分掛かってました。まさか本当に2時間掛かるとは。
びっくりです。周囲の人が日本語が分からないのを良いことに“聞いてないよ!”と思わず叫ぶ。(笑)
が、幸いこの登りは1~2kmで終了し、今度こそゴールへ向けて一気に下りの始まり。この下り、道幅が狭く、斜度も-10%以上の結構キツいところがあり、テクニカルな下りです。慎重に下ります。私が下った時はパンクしている方がいたくらいですが、結構落車があったようですね。最後の最後で落車は辛いですよね。
日本を出発前はゴールを迎える時は、10年前の思い出や、今回のここまでの走りが走馬灯のように巡り巡って涙、涙の感動のゴールなんだろうなぁ~なんて思ってましたが、実際には上述のようなテクニカルコーナー、落車しないように必死に下っているうちに気がついたら、ゴールがあるモルジヌの街。
そしてあっという間にメインの通りを駆け抜けて行き、気がついたらフィニッシュのゲートを通り抜けていました。えっ?感動の涙、涙のゴールは・・・笑
予定のコースより峠が1つなくなりましたが、完走は完走。お陰様で10年前のリベンジが出来ました。
リザルト
6時間54分35秒
6時間54分35秒
(8541位/11201人:エントリー数は約16000人)
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