2021年以来、3年ぶりに乗鞍へ行ってきました。前回は9月中旬に登って紅葉には少し早かったので、今年は紅葉を狙って9月最終週に計画。
松本市内を5時30分に出発。気温は15℃と、思ったより暖かい朝です。天気は快晴。乗鞍観光センターに6時30分に着くと、気温は11℃まで下がっていました。駐車場はシャトルバスを待つ登山客でいっぱい。3年前はたくさんの自転車乗りがいたのですが、意外と少なく、私を含めて4、5台程度でした。
急いで準備を済ませ、午前7時にスタート。気温11℃はやはり肌寒く、夏用のウェア上下にアームウォーマー、ニーウォーマー、そして指切りグローブで走り始めましたが、すぐに薄手の長袖ジャージを羽織り、指付きグローブに替えました。
まずは三本滝ゲートまで、勾配5%前後の比較的走りやすい道が続きます。薄い雲はあるものの、ほぼ快晴と言っていい天気。澄んだ空気の中、静かな山道を走っていると、スタート直後にお猿さんが見送ってくれました。(笑)
乗鞍のコースは、序盤は緩やかな勾配が続き、深い針葉樹林の中を縫うように走ります。マイカー規制されているため交通量が少なく、たまにシャトルバスやタクシーが通る程度です。路面はよく整備されており、乗鞍岳から流れる沢の音が聞こえるだけの贅沢な時間。幸い、まだこの時間は自転車乗りも少なく、コースを独り占めしているような状態でした。
標高2000mを超えるあたりから勾配が少しきつくなり、しんどい区間が続きます。
標高2350mの位ヶ原山荘あたりで森林限界を超えると、視界が一気に開けます。眼下に広がるはずの松本市内の大パノラマは薄い雲に覆われて見えませんでしたが、目指す乗鞍岳ははっきりと見えました。ここから先は、青い空と乗鞍岳の紅葉でテンションが上がります。この区間こそ、まさに乗鞍の真骨頂。「ここは本当に日本?」と思うほどダイナミックな風景が広がります。
ここからゴールまでは、いったい何回止まって写真を撮ったかわからないほど。この頃には多くの自転車乗りとすれ違うようになり、四国から来たと言うと皆さん「遠くからすごいですね!何時間かかったんですか?」と声をかけてくれます。この景色を見るためなら何時間かかっても来ますよね。疲れも吹き飛ぶ瞬間です。
結局、レースだと1時間30分くらい、2021年の時は2時間15分かかりましたが、今回は2時間50分かかりました。単純な衰えもありますが、この絶景を心ゆくまで楽しんだ贅沢な時間だったと言うことですね。

しばらく畳平の駐車場で景色を眺めたり、ぼーっとしたり。とても幸せな時間です。ここで食べるパンと暖かいコーヒーは格別な味でした。

時間があれば前回同様に岐阜側の「乗鞍スカイライン」を下って上高地にも寄りたかったのですが、今回はUターン。下りでも位ヶ原山荘までは、登りのときと同じように何度も写真を撮りながら下山しました。

この頃になると、登ってくる大勢の自転車乗りとすれ違いました。やはり乗鞍は自転車乗りの聖地ですね。皆さん本当に楽しそうでした。
2日間の楽しい思い出をお土産に、帰路につきました。来年こそは春と秋、2回は来たいのですが、なかなか現実は・・・